映像情報メディア学会技術報告
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セッションID: AIT2012-65
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実像再生型半円筒計算機合成ホログラムにおける再生像の画質向上(ポスター展示(立体映像・絵画・画像解析と可視化),映像表現フォーラム)
小澤 浩行山口 健吉川 浩
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抄録

計算機合成ホログラム(CGH)は仮想3次元物体を実空間に表示することができる.また,実像再生はディスプレイ面手前に像を再生し観察者により立体感を与えるため,ディスプレイとして非常に有用である.しかし,CGHの実像再生は出力装置の空間分解能の不足から視域はそれほど広くないという欠点があり,実用的ではなかった.実像再生型CGHをより実用的にするためには,再生像の広視域化の必要がある.そこで我々は以前,ディスプレイの形状を半円筒型にすることにより,水平方向に約180度の視域を有する実像再生型CGHを実現し,実像再生CGHにおける水平方向視域の狭さを克服した.しかし,再生像はあまり鮮明ではなく垂直方向視域も狭かった.本報告では,フリンジプリンタの画素ピッチを0.44μmから0.35μmに変更することでホログラムの大きさを大きくし,垂直方向視域の拡大を行った.これにより,垂直視域を9.2度から28.8度と向上させることができた.また,半円筒ミラーの素材を従来の硬いSUSから柔らかいアクリルに変更することで再生像の縦スジを視認できなくなるほどに軽減できた.

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© 2012 一般社団法人 映像情報メディア学会
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