アナログテレビ放送が終了し,VHF-Low帯では携帯端末・移動体端末向けのマルチメディア放送が予定されている.今回,VHF-Low帯マルチメディア放送の移動受信特性を向上させるために3つの手法(時間インターリーブ長の拡張,繰り返し復号,空間ダイバーシティ受信)を適用し,その移動受信特性の改善量を検証した.最大ドップラー周波数3Hzのフェージング環境において,時間インターリーブ長をワンセグと同じI=4(0.25秒)からI=8(0.5秒)へ拡張し,繰り返し復号,2ブランチ空間ダイバーシティ受信を行うことで正受信率95%を満たすCN比が7.6dB,同様にI=32(4秒)へ拡張することで8.9dB改善できることがわかった.また,野外実験により室内実験とほぼ同等の改善結果が得られることが確認できた