NHK放送技術研究所では,21GHz帯を用いた放送衛星によるスーパーハイビジョン放送の実現へえ向けた研究開発を進めている.放送衛星に用いるアンテナには,サービスエリア内で一定の利得を確保しながらサービスエリア外へのサイドローブレベルを小さくすること,宇宙空間での大きな温度変化においても放射パターンが良好な状態を保ち変化が小さいことなどが求められる.本報告では,21GHz帯放送衛星用反射鏡アンテナのエンジニアリングモデルとして,送受信共用の鏡面修整反射鏡アンテナを設計・試作し,宇宙環境を模擬した熱真空試験における電気特性の評価結果について報告する.