抄録
民生用や小規模ビジネス用途に向け比較的低いビットレートで適用可能な低遅延フルHDコーデックを新たに開発した。低遅延実現にあたっての要因を分析し、中でもバッファ遅延の削減に注目した。画質の劣化を最小限に抑えて目標遅延を実現するため、持ち越しビット量の最大値を抑える新たなビットレート制御アルゴリズムを開発した。以前の研究で開発したH.264コーデックプラットフォームに本アルゴリズムを実装し、実機上での検証を行った結果、8〜10Mbpsで10msの最小遅延を実現し、目標仕様を達成できることを確認した。