現在,立体物に貼り付けられたARマーカに対して,形状に合わせた重畳表示を行うことは困難である.本稿では,立体物の一例として円柱に着目し,円柱に貼られたマーカの検出と,ワーピングによる画像の重畳表示を行った.はじめに,マーカの黒領域を抽出するために,明度値を利用した2値化を行った.次に,頂点取得のために,パターン領域を線分列で近似した.さらに,マーカの構造特徴を利用して,パターン領域を推定した.最後に,検出された点を利用して,画像を変形し,重畳表示を行った.結果として,4頂点取得による重畳表示に比べ,自然な表示が行えた.