抄録
地震発生時の揺れ映像を自動で取得・転送するIP伝送装置を開発した.開発装置は蓄積型伝送と複数のTCPコネクションによる並列伝送との組み合わせにより,使用するネットワークの帯域や輻輳の状態によらず,高画質の映像を伝送可能であるとともに,スループットの向上,ネットワーク帯域の有効活用を図っている.実運用環境での伝送実験の結果,一例として最大100Mbpsの商用FTTH回線において,開発装置は約60Mbpsのスループットが得られること,および,地震情報を通知後,約12秒で1分間の地震映像を取得できることを確認した.