抄録
超高精細と高フレームレートとを両立する次世代のイメージセンサを目指して、画素並列信号処理を行う3次元構造CMOSイメージセンサの研究を進めている。今回、微細なAu電極を埋め込んだSOI基板の直接接合技術を用いて、フォトダイオード(PD)とインバータを3次元的に接続し、画素内で入射光に対応したパルスを発生してA/D変換を行うイメージセンサの試作に取り組んだ。その結果、3次元構造で画素並列信号処理を行う動画像センサとして動作を初めて確認するとともに、入射光に対して80dB以上の広いダイナミックレンジにわたりパルス出力周波数が増加する設計通りの光電変換特性を得ることができ、将来の高性能なイメージセンサへの適用可能性を示した。