抄録
現在ある映像作品には様々な表現技法、ジャンルの中に群像劇と呼ばれるジャンルがあるが「複数の登場人物が各々の物語を進めていく中で互いに関わり合う」という点で複雑である。これによって既存のストーリー支援手法では当てはめることができないという問題があり、群像劇というジャンルを作る敷居が高い。本研究ではまず既存の群像劇とされる映画とそうではない映画を比較分析し、特徴を抽出した。その結果群像劇が持つ4つの特徴を見つけた。その中でもサブストーリーの数とシーン数に着目し、既存群像劇映画を基にしたスクラップブックを制作。これを用いることで群像劇の特徴と踏まえたシーン数の検討やシーン配置が可能になった。開発したシステムを用いて実験を行ったところ群像劇の執筆経験がなくても群像劇の特徴を持たせることが可能になった。