岩手医科大学歯学雑誌
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研究
培養メッケル軟骨細胞に対する性ホルモンの脂肪形成効果について
石関 清人高橋 徳明名和 橙黄雄
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2005 年 30 巻 1 号 p. 42-52

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抄録

ニワトリ血清(CKS)はメッケル軟骨細胞に脂肪形成を促進する因子を含んでいる。本研究では, CKSのホルモン分析の結果から得られたような高レベルの性ホルモンが培養メッケル軟骨細胞の脂肪形成にどの様に関わっているのか検討した。培養軟骨細胞は生理的ないし薬理的濃度のテストステロンと17β-エストラジオール(E_2)を含む数種の性ホルモンで添加培養し, 脂肪滴形成能をズダン染色によって評価した。最も脂肪形成能の高かったテストステロンとE_2については, 電子顕微鏡, 免疫染色とBrdUの取込みから細胞増殖率を算定した。その結果, 生理的濃度でのテストステロンとE_2は細胞増殖を促進したが, 脂肪形成は促進しなかった。高濃度では両者のホルモンは脂肪形成を亢進した。形成された脂肪細胞はレプチン, GPDHやC/EBPα抗体による免疫染色では陽性であった。これらの結果から, テストステロンとE_2は薬理学的作用として脂肪形成能を有しているが, 生理的条件下では脂肪形成そのものより未分化型細胞での細胞増殖を刺激している可能性が示唆された。

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2005 岩手医科大学歯学会
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