伊豆沼・内沼研究報告
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琵琶湖におけるシロヒレタビラの生息確認
川瀬 成吾藤田 朝彦
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キーワード: エリ漁, 絶滅危惧種, 外来魚
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2009 年 3 巻 p. 19-24

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抄録

シロヒレタビラAcheilognathus tabira tabiraはコイ目コイ科タナゴ亜科に属し,各地で個体数が減少しており,環境省のレッドリストで絶滅危惧IB類に指定されている.琵琶湖では1995年からシロヒレタビラの採集記録がなかったが,2008年にエリで本亜種を採集することができた.琵琶湖において本亜種の個体数が増加していると示唆された.現在,滋賀県では外来魚駆除などの試みがなされており,外来魚は減少している.その結果として個体数が増加した可能性がある.しかし,いまだ外来魚が優占しているので,今後も外来魚駆除を継続し,琵琶湖の在来魚の動態に留意する必要があるだろう.

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© 2009 公益財団法人 宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団
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