2015 年 9 巻 p. 61-70
富栄養化した湖沼で増加しているハスの刈払い装置を用いた抑制方法に関する試験を行なった.刈払い回数の違いによるハス群落の抑制効果を試験した結果,群落を2 回以上刈り払うことで,葉柄の密度を大きく抑制することができた.鎌を使った方法と刈払い装置を使った方法では,群落の抑制効果に差がなかった.刈払い装置を使った方法は,刈払い効率が鎌を使った方法の約4 倍であり,広い面積の刈払いに適した方法であった.2 年間連続して同じ群落を刈り払った結果,3 年目には群落を完全に除去することができた.これらの試験の結果,湖沼におけるハス群落の効果的な抑制方法が明らかになった.