生命倫理
Online ISSN : 2189-695X
Print ISSN : 1343-4063
ISSN-L : 1343-4063
死に直面した患者と家族の心のケア : 米国のパストラル・ケアに学ぶ(第8回日本生命倫理学会年次大会シンポジウム「死の宗教的アプローチ」)
松本 信愛
著者情報
ジャーナル フリー

1997 年 7 巻 1 号 p. 41-43

詳細
抄録
アメリカやオーストラリア等の病院関係者のターミナル・ケアの話には、必ず「パストラル・ケア」という言葉が登場するが、日本ではまだほとんど理解されていない。現在、アメリカを中心に広がっている「病院でのパストラル・ケア」というのは、病人やその家族の「心」を専門的にケアすることである。元来、パストラル・ケアは、死に直面した人々だけを対象にしているわけではないが、特にその真価が発揮されるのは、やはり、そのような場合が多い。本稿では、筆者がアメリカの病院においてパストラル・ケアの訓練を受けたときに経験したいくつかの例を通して、パストラル・ケアというものがどのようなものであるかということを紹介し、日本の病院におけるパストラル・ケアの必要性と可能性を探ってみたい。
著者関連情報
1997 日本生命倫理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top