抄録
乳房超音波診断ガイドライン第4版の改訂の際に,第Ⅸ章「超音波検診における要精検基準とカテゴリー判定」にて,「混合性パターンにおける嚢胞内腫瘤」と「非腫瘤性病変の乳管内の流動性エコー」のカテゴリー変更を行った.しかしながら,この改訂によって同じ病変を観察しても,判定者によって「混合性腫瘤」と解釈した場合と「乳管内の充実性病変」と解釈した場合にカテゴリー判定の乖離が発生し,精検要不要の判断に相違が生じ課題となっていた.そこで内部エコーを有する乳管拡張のカテゴリー判定の再検討を行い,要精検基準を変更の方向性を検討したので報告する.