主催: 計測自動制御学会, システム制御情報学会, 日本機械学会, 化学工学会, 精密工学会, 日本航空宇宙学会
共催: 43学協会
動作中の制御系に切換が発生すると,切換直後に応答が大きく乱れることがある.このような応答は制御系の制御性能を損なうだけでなく,制御対象に物理的な損傷を与えるなどの危険を伴うこともあるため望ましくない.これに対し,切換前の外乱から切換後の応答へのゲインを評価指標とすることで,直接的に切換前後の振舞いを扱う設計問題とその解法が提案されている.しかしながら従来の手法では,例え制御対象やフィードバック補償器の内部情報を利用できる場合であっても,得られる切換時補償器は高次であった.本論文では,切換前に利用可能な,あるいは切換後に直接制御可能な状態変数の数に応じて,低次の切換補償器が存在することを示す.またさらに,そのような低次補償器の存在条件が線形行列不等式によって与えられることも示す.