抄録
プラントワイド制御構成において、RGA項が負号(-)同士の制御ペアリングを採用すると「不適合な制御構成」となる。実際の制御ループ構成の際には、通常はRGA判定を実施しないので気付かずに「不適合な制御構成」を採用してしまう危険性がある。「不適合な制御構成」の場合には、幸か不幸か一見運転制御できてしまうが、「トラップ現象」という不可思議な拘束点(線)に吸い込まれて脱出困難な状況に陥る。さらに「部分不適合な制御構成」と呼ぶ構成があり、「適合/不適合」の条件がプロセスの運転領域により異なる。本稿では、「完全適合構造」と「非・完全適合構造」とに区分して制御構成設計にあたって有用な設計ガイドを提案する。