日本クリティカルケア看護学会誌
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研究報告
集中治療室で勤務する看護師の集中治療後症候群に対する認識と理解に関する実態調査
江㞍 晴美篠崎 惠美子
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2019 年 15 巻 p. 69-77

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抄録

【目的】急性期病院の集中治療室(intensive care unit;ICU)で勤務する看護師の集中治療後症候群(post intensive care syndrome;PICS)に対する認識および理解と,PICS予防のための看護介入を明らかにした.
【対象と方法】急性期病院に勤務するICU看護師に対して,無記名自記式郵送質問紙調査を行った.
【結果】155名分を分析した結果,PICSを「知らない,聞いたことがない」とした回答者は47.1%であった.PICSを「聞いたことがある」「少し知っている」「知っている」と回答した82名のうち78.1%は「ICU看護師が理解することは必要であるか」の問いに「非常にそう思う」と回答した.また54.9%が「PICSに対して早期の適切なリハビリ介入が重要であるか」の問いに「非常にそう思う」と回答した.
【考察】ICU看護師には,PICSが十分に認知されていないことが考えられ,見逃しや必要な対処ができていない可能性が示唆された.とくにPICSの要因や症状について,教育が必要である.

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© 2019 日本クリティカルケア看護学会
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