目的:日本のICU看護師を対象に交替制勤務が心理的・身体的疲労およびバーンアウトに及ぼす影響を明らかにする.
方法:2021年8月から11月.属性,勤務形態,自覚症しらべ,GHQ-12,日本版バーンアウト尺度を無記名自記式質問紙調査を用いて調査した.
結果:合計334件の回答を得た.勤務前と勤務後の 「自覚症しらべ」の点数を比較すると,8時間交替(逆循環)のみで,日勤後よりも日勤前の疲労が増加していることが示された.
バーンアウト尺度では,8時間交替(逆循環)は,「個人的達成感の低下」(OR = 4.79;95%CI:1.57,14.62)において有意に関連していた.
結論:8時間交替(逆循環)は日勤前の高い身体的疲労やバーンアウト傾向を増加させるため,ICU看護師には推奨されないことが示唆された.もし,8時間交替(逆循環)を選択する場合には,日勤前の「不安定さ」を軽減するために,夜勤からの引継ぎ,勤務中の休憩,フォローアップに十分配慮する必要がある.
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