2007 年 11 巻 1 号 p. 60-67
spamメールの急激な増加に伴い,電子メール配信のインフラにかかる負荷や,ユーザの生産性の低下が深刻な問題となっている.金沢大学では2003年11月よりトレンドマイクロ社のInterscan Message Security Suiteを導入し,2004年10月にspamメール対策システムを構築,2005年10月よりSpamAssassinを導入した.そして2007年3月よりシマンテック社のSymantec Mail Security 8360を導入し,3つの異なるspamメール対策を多段化して運用することで,spamメール検出率が高く,かつ管理者に負担のかからない対策システムを構築することができた.本稿ではspamメール対策の多段化における効果について解析した結果について述べる.