情報セキュリティの脅威は年々多種多様化,巧妙化している.東京海洋大学品川キャンパスでは,情報セキュリティ対策の一環として,全学生向けに情報セキュリティの脅威に対する意識を高めることと脅威への遭遇度低下を目的とし,情報セキュリティに関する統一的な教材を新しく作成し,学部1年生向けに認識度を把握するための小テストとアンケートを行なった.新しく作成した教材には,学生が興味を持ちつつ学習できるよう,2014年度から4年間の情報処理関連の授業における意識調査から得ることができた情報セキュリティに対する意識の推移や身近な脅威の体験事例などを取り入れた.本稿では,学部1年生向けに行った小テストとアンケート結果から得ることができた認識度と意識の推移について述べる.また,小テストとアンケートに対しては,データサイエンス等で用いられているリフト値として指標化することで導き出された意識の傾向と,この解析方法を用いた今後の展望についても述べる.