抄録
本稿は、コミュニティ・レベルでの地域自治システム構築の展望を描くための基礎的作業として、福島県を事例に、地方圏における地域住民組織、NPO、行政による連携と協働の実態と課題を明らかにすることを目的とする。
以下、まず事例としての福島県の位置づけを明らかにし、地域住民組織とNPO法人の現状を把握する (1)。ついで、アンケート調査にもとづいて、連携・協働の実態と課題ならびに自治体のコミュニティ施策の現状を明らかにするとともに (2,3)、ケース・スタディによって先進事例の検討を行う (4)。さいごに、これらをふまえ、連携と協働による地域自治システム構築の展望について若干の考察を加えたい (5)。