抄録
術後鎮痛の目的で, バルーンリザーバー式持続法入器による鎖痛薬硬膜外持続投与法の有用性を間欠投与法と比較検討した.対象は当施設において開胸術をうけた患者46例で, A群24例, B群22例に無作為に割り付けた.ブプレノルフィンを生食水にて希釈し硬膜外カテーテルよりA群ではバルーソリザーバー式持続注入器にて持続投与, B群では12時間毎に間欠投与した.ペインスコアの平均ではA群1.62±0.19に対し, B群は1.79±0.24とB群が有意に高かった (p<0.02).両群のペイソスコアを経験的に比較すると, 術後32時間目の早朝から夜間にかけて, A群よりB群の方が高スコアの傾向がみられた (p=0.08).追加鎮痛薬の投与回数は, A群1.08±1.21回に対し, B群は1.91±1.38回とB群が有意に多かった (p<0.05).鎮痛薬の硬膜外持続投与法は間欠投与法に比較し胸部手術術後の疼痛対策により有用であることが示唆された.