日本呼吸器外科学会雑誌
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原発巣が気管支壁内に限局し縦隔リンパ節転移を認めた扁平上皮癌の1例
山田 昌弘佐藤 徹
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1996 年 10 巻 4 号 p. 510-514

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抄録

肺門型扁平上皮癌において, 原発巣の浸潤が気管支軟骨内側までであるにもかかわらず, 気管前リンパ節 (#3) に転移を認めたn2の中分化型扁平上皮癌の症例を経験した.肺門型早期肺癌に対しては, 気管支鏡による治療や縮小手術が試みられている.しかし, 文献的にも, ca.in situの場合を除き, 本症例のように浸潤が比較的浅くてもリンパ節転移のある症例が存在することが報告されており, その適応については慎重でなければならないと思われる.また, リンパ節郭清は通常どうり2群まで行うべきと考える.

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