日本呼吸器外科学会雑誌
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原発性肺平滑筋肉腫の一例
鈴木 康弘近江 亮高橋 基夫川上 敏晃藤田 美悧
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1998 年 12 巻 6 号 p. 712-716

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抄録
75歳男性の肺原発平滑筋肉腫症例を経験した.初回手術 (左下葉切除) 後, 繰り返し再発を認めたが積極的に手術を施行した.初回治療後1年5ヵ月には下縦隔局所再発, 3年10ヵ月後に胸椎肋骨転移, 5年後に両側多発肺転移, 肋骨転移に対する手術がなされた.最終的にはその約10ヵ月後 (初回手術より5年10ヵ月) に全身転移 (肺転移再々発, 胸膜播種, 腹膜播種, 肝転移, 皮下転移など) で死亡した.肺平滑筋肉腫の治療に対しては手術以外になく, 再発に対しても積極的な治療によって比較的長期生存を得ることができるものといえる.
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