2024 年 46 巻 1 号 p. 135-137
本シンポジウムにおける総合討論は,4つの事例報告をもとにフロアから出された卒業研究の教育実践の具体や事実確認に対する質問への応答と,卒業研究を取り巻く教育課題に関するディスカッションで構成した.
総合討論を通じて,学問分野による特性を考慮する必要はあるものの,卒業研究という言葉が指す成果物の範囲や期待される学修成果,教育方法や指導スタイル,評価の観点が非常に多様であることが再確認された.この事実は,卒業研究の学修成果に対する評価に対する課題と直結していることを意味している.
「卒業研究に対する評価」という視点から,学士課程教育における卒業研究教育の意義を再確認することに繋げていきたい.