2008 年 21 巻 2 号 p. 33-44
要旨:三河港は,国際的な自動車物流港湾であるとともに,全国有数のアサリ稚貝の資源量を誇る六条潟や港湾区域の奥に存在する汐川干潟といった貴重な自然環境が多く残っている港でもある。三河港港湾計画改訂に際し,環境影響を軽減するために埋め立ての縮小計画が提案されるも生態系への影響が懸念され合意に至っていなかった。そうした中,生態系手法(Ecosystem Approach)として六条潟の総合的環境保全やアサリの生活史を考慮した影響把握,複合的な環境緩和対策,局所的な海水循環への配慮などを適用することにより生態系への影響を把握し,軽減策の有効性が示された。