2024 年 18 巻 p. 39-43
生成AIの登場により教育の在り方が改めて問われる時代になった。答えが一意であることを問うことで学習者の思考を育てるというしくみが成り立たないだけではなく,何かについて語る,記述するということを問うことで学習者の思考を記述するという教育もできなくなっているようにみえる。教育現場でレポートの課題を出しても学生が容易にレポート生成できることが懸念されている。一方,学生自身はレポート作成に活用はしているが,自分が学んでいないことは自覚している。それらの状況を踏まえた上で,学習者に何をどのように教えることが教育かを今改めて問うてみたい。参加者と共にそれぞれの教育の場での実践を共有し,大学における教育のありかたについてディスカッションする。