日本腹部救急医学会雑誌
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症例報告
横隔膜弛緩症に伴い再発を繰り返したS状結腸軸捻転症に対して腹腔鏡補助下S状結腸切除を行った1例
加藤 吉康松下 英信栗本 景介浅井 泰行中村 正典
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2016 年 36 巻 3 号 p. 589-592

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抄録

症例は79歳の男性で,2年間に7回のS状結腸軸捻転を繰り返していた。発症時の症状は腹満のみで腹痛は軽く各回とも内視鏡により整復されていたが,今回待機的に腹腔鏡下S状結腸切除を行う方針となった。腹部単純X線検査で著明な左横隔膜の挙上を認めており,横隔膜弛緩症もしくは横隔膜ヘルニアの併発が疑われた。手術所見では拡張弛緩したS状結腸を認め,左横隔膜は菲薄弛緩しているのみでヘルニア門は認めなかった。腹腔鏡補助下に拡張S状結腸を切除した。術後1年を経過するが再発を認めていない。横隔膜弛緩症では腹腔内遊離腸管の横隔膜下への移動が生じやすい状態と推察され,今回は過長な巨大S状結腸が挙上されることにより捻転を繰り返したと考えられた。医学中央雑誌で検索した限り,横隔膜弛緩症に伴うS状結腸捻転は本邦で2例目の報告であり,大変まれである。

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© 2014, Japanese Society for Abdominal Emargency Medicine
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