日本腹部救急医学会雑誌
Online ISSN : 1882-4781
Print ISSN : 1340-2242
ISSN-L : 1340-2242
特集:救急のチームワークとヒヤリハット
栄養療法プロトコールとチーム医療
佐藤 由美大島 拓柄澤 智史春山 美咲子依田 智未播磨 美佳市川 はるな鶴岡 裕太野本 尚子古川 勝規岡本 美孝織田 成人
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2018 年 38 巻 3 号 p. 509-515

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抄録

栄養療法プロトコールとは,経腸栄養や静脈栄養の目標や適応,評価方法などについて定めたものであり,各専門職がチーム医療により運用することで,安全で適切な栄養療法の施行が可能となることが示されている。当院ICUでは,医師,看護師,管理栄養士,理学療法士,臨床工学技士からなる栄養チームを結成し,栄養療法プロトコールの作成と運用を行っている。そして,栄養療法プロトコールの目標達成率を向上させるために,栄養シートの活用や栄養・リハビリ回診の実施,経腸栄養アルゴリズムの導入などに取り組んでいる。これらの取り組みによって栄養療法の目標達成率は向上しており,各職種の専門領域に沿った多角的な栄養アセスメントと各職種間における情報共有は,栄養療法の施行におけるヒヤリハットの回避にも貢献しているものと考えられる。

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© 2018, Japanese Society for Abdominal Emargency Medicine
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