2003 年 45 巻 4 号 p. 249-253
電力生産以外の原子力技術の利用として, 放射線・アイソトープ技術は, 農業, 医療, 水資源など生活に密着したところで役立つので, 途上国の多くの国がその活用を拡げようとしている。日本政府も, アジア地域の途上国に重点を置いて支援, 協力をしているが, いまだ資金的にも充分とはいえず, 進行中のプロジェクトの成果を確実にし, 新しい活動を開始するために, 我が国の一層の国際貢献が期待されている。本稿では, 持続的発展, 途上国支援の観点から放射線・アイソトープの利用を再考してみる。