日本原子力学会誌ATOMOΣ
Online ISSN : 2433-7285
Print ISSN : 1882-2606
シリーズ解説
我が国の最先端原子力研究開発No.12 放射線はどんなに微量であっても危険なのか
低線量・低線量率放射線の生体影響評価
岩崎 利泰冨田 雅典
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2009 年 51 巻 9 号 p. 668-673

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抄録

 放射線防護において,放射線が人に与える影響を表すためのモデルとして,しきい値なし直線(LNT)モデルがある。これは基準を安全側に考えるための管理目標値を示すためのものであるが,時として放射線はどんなに微量であっても量に応じた影響があるとの誤解の元となっている。電力中央研究所(電中研)では,低線量や低線量率のときに実際にどのような影響があるかを明らかにするため,生物学的な機構面から取り組んでいる。その概要について紹介する。

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© 2009 一般社団法人 日本原子力学会
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