日本原子力学会誌ATOMOΣ
Online ISSN : 2433-7285
Print ISSN : 1882-2606
解説
福島第一原子力発電所の事故に係わる放射線影響分科会の活動報告,(Ⅱ)
緊急事態宣言下初期における放射線情報の把握と活用
「原子力安全」調査専門委員会 放射線影響分科会
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2012 年 54 巻 4 号 p. 255-258

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抄録

 「原子力安全」調査専門委員会放射線影響分科会は,放射性物質による環境汚染や水・食品汚染が問題となり,避難や退避,食物摂取制限などの措置がとられている状況下で,緊急時下の放射線防護の考え方の整理,適切な放射線情報の把握と情報の公開,防護対策を実施すべき線量基準の検討などを目的として立ち上げられた。この間,防護対策の円滑な実施に寄与するために,放射性物質の放出率,拡散状況の評価,環境中の放射性物質及び放射線情報の収集,分析,評価,緊急時下の放射線測定の課題,住民および防災関係者の被ばく管理,関連学協会との連携,情報の公開および災害対応活動に対する提言などの活動を行ってきた。本稿では,2011年10月に行われた「原子力安全」調査専門委員会国際シンポジウムでの報告を整理して述べる。

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© 2012 一般社団法人 日本原子力学会
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