日本原子力学会誌ATOMOΣ
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サイエンス
原子炉ニュートリノの研究から地球内部の観測へ
ニュートリノ科学を推進するカムランド実験
白井 淳平
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2014 年 56 巻 9 号 p. 598-602

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抄録

 ニュートリノは物質を構成する最も基本的な粒子(素粒子)の一つである。自然界には大量に存在するが電荷がなく,物質とほとんど反応しないため幽霊粒子とも呼ばれ,その性質は神秘のベールに包まれていた。近年その研究は大きく進展し,興味深い性質が明らかになってきた。その解明には原子炉から大量に放出される原子炉ニュートリノが大きな役割を演じてきた。そして今やニュートリノを用いて地球内部を探る新たな観測方法が現実のものとなっている。本稿では最先端のニュートリノ研究を推進するカムランド実験(Kamioka Liquid scintillator Anti-Neutrino Detector)を紹介し,これまで何がわかったか,そして今後のニュートリノ研究について紹介する。

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© 2014 一般社団法人 日本原子力学会
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