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地下水学会誌
Vol. 51 (2009) No. 3 P 205-214

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http://doi.org/10.5917/jagh.51.205

技術報告

深度約500mの地下水を対象として、原位置および地上において形状の異なる複数の白金電極を用いて物理化学パラメータ(pH、酸化還元電位、温度)を測定し、電極選択の考え方を整理した。また、地下水を地上に汲み上げる過程における溶存ガスの脱ガスに伴うpHの変化を確認し、地上における測定値の補正方法について検討した。対象とした地下水の場合、地下水揚水時に主に炭酸ガスの脱ガスに起因して生じるpHの変化は約0.4であり、脱ガス量を補正することで原位置のpHを見積もることができた。また、酸化還元電位は約-100mVであり、主にFe2+、SO42-イオンとFeS2の酸化還元反応あるいはSO42-イオン、FeCO3とFeSの酸化還元反応が支配的であることが明らかになった。電極の選択に関しては、点状電極よりも面状電極、棒状電極の方がより短時間に酸化還元電位の安定値を取得できることを確認した。脱ガスによるpHの変化は主に溶存炭酸ガスの脱ガスに起因し、pHと酸化還元電位に関わる主要なプロセスを解析する際は、脱ガス量とその成分を把握しpHを補正することにより、誤解釈を防ぐことが重要である。

Copyright © 2009 公益社団法人 日本地下水学会

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