抄録
深部の地下水流動の評価では、(1)流動を支配する要因、(2)検証対象となるデータ、および(3)空間・時間スケールが浅部の地下水流動と異なることを考慮することが重要と考え、浅部と深部を区分して評価するアプローチを提案した。本報は広域の地下水流動を対象として温度データを用い、流速の大小により流動場を定量的に区分する手法の提案を目的とした。地下温度分布を指標値として、関東平野を対象とした地下水流動・熱輸送解析を行った結果、上総層群上部層下面を境界として、上部を透水性の大きい帯水層、下部を透水性の小さい帯水層とした場合に最もよく地下温度分布を再現する結果が得られ、地下水流速の小さな深部の低流速域を抽出することが可能になった。