地下水学会誌
Online ISSN : 2185-5943
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論説
陸域水循環における土壌水分観測研究
開發 一郎
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2018 年 60 巻 3 号 p. 263-271

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抄録
20世紀前半には土壌水分の挙動の物理過程の解明が重要視されだし,その後多くの土壌水分に関する研究成果が発表されてきた。一方,観測方法やデータ解析の高度化および不飽和水分移動の数値シミュレーション技術の発達と共に土壌水分研究の進歩に伴う地下水涵養機構の解明研究もより進展し,地域-地球スケールの地中水資源や干ばつ等の量的な評価および予測に結びつき,土壌水分と地下水涵養の研究の重要性が高まった。本稿は,陸域水循環の立場から不飽和帯の土壌水分に関する最新の注目すべき研究をいくつか取り上げ,点スケールでの土壌水分測定技術と広域の土壌水分観測・解析をオリジナルデータを交えて議論し,その現状と今後の方向性を論じた。
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© 2018 公益社団法人 日本地下水学会
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