老年看護学
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要介護高齢者の家族介護者に対する心理・教育的介入プログラムの効果
望月 紀子
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2005 年 10 巻 1 号 p. 17-23

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抄録
研究目的は,要介護高齢者の家族介護者に対する心理・教育的介入プログラムの介護負担感と介護満足感における効果を検証することである.対象者である要介護高齢者の家族介護者54名を続柄と介護度で無作為に介入群と対照群に割り付けし,ベースラインと2週間後に個別面接にてデータを収集した.介入群に対しては,ベースラインデータ収集後の面接で,平易な文章で介護の知恵を記載したパンフレットを用いて教育的支援を,面接と1週間後の電話にて自尊心の支援,自己効力感の支援,モチベーションの支援を含む心理的支援で構成する心理・教育的介入プログラムを実施した.結果として,介護負担感は介入群で有意に減少したが対照群では変化せず,介護満足感は,両群で変化していなかった.この結果は,本研究における心理・教育的介入プログラムが介護負担感減少効果はあるものの,満足感には効果がみられないことを示唆している.
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