老年看護学
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特別養護老人ホーム入所高齢者の家族介護者におけるQOLとその関連要因 : SF-36による検討
木村 誠子片岡 万里
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2007 年 12 巻 1 号 p. 94-100

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抄録
目的:A県にあるすべての特別養護老人ホーム(特養)50施設の入所後1〜12か月の高齢者の主家族介護者を対象にして,QOLを身体的および精神的側面から把握し,関連要因を明らかにすることを目的とした.方法:研究協力の得られた特養22施設の家族介護者137人を対象者として,QOLを測定するSF-36を含む家族介護者および高齢者の健康状況に関する質問で構成した調査票を用いて,郵送法で自記式調査を行った.関連要因の検討は年齢を調整した共分散分析によって行った.結果:80人(58.4%)から回答が得られ,SF-36のすべての項目に回答した男性24人および女性47人,計71人(51.8%),平均年齢61.3(±11.7)歳を解析対象とした.特養入所高齢者の家族介護者の身体的,精神的健康のQOLは,国民標準値と比べて低く,先行研究で報告された在宅の家族介護者に比べると高かった低いQOLは介護者が女性,高齢,通院中,無職,同居,および高齢者が男性と関連していた.
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