2025 年 6 巻 1 号 p. 1-9
目的:介護職への在宅認知症高齢者の排尿ケア研修の効果を検証する.
方法:居宅系サービスの介護職25名を対象に認知症高齢者に対する排尿ケアの流れを図示した「快尿フローシート」を用い,事例共有・講義・実習で構成される排尿ケア研修を実施,研修前後の排尿ケア自己効力感と排尿ケア実施状況の得点を比較した.
結果:排尿ケアの自己効力感は受講後に有意に得点が上昇し「信頼を得た支援者として関わる」「排泄の困りごとを傾聴し共感する」に顕著な上昇が認められた.排尿ケア実施状況は,有意差は認められなかった.
結論:本研修を通して介護職が認知症高齢者への排尿ケア実践を自ら振り返ることで,排尿ケア自己効力感の向上につながった.