国際ビジネス研究
Online ISSN : 2189-5694
Print ISSN : 1883-5074
ISSN-L : 1883-5074
研究論文
国際マーケティング戦略と組織特性が経営成果に与える影響
─アジリティの調整効果に着目して─
金 炯中
著者情報
ジャーナル フリー

2024 年 16 巻 2 号 p. 19-29

詳細
抄録

本研究の目的は、国際市場におけるマーケティング標準化と経営成果の関係を究明することである。国際マーケティング領域において、マーケティング標準化の重要性とその効果に関する多様な研究が進められてきたが、マーケティング標準化が経営成果に与える影響については一貫した結論が得られていない。本研究では、この問題に対処するため、標準化と経営成果との関係を調整する要因に注目する。具体的には、マーケティング・アジリティと市場ダイナミズムの概念を採用し、標準化されたマーケティングの効果が組織の内部特性と外部の市場状況に応じてどのように変化するかを検証する。

仮説検証のため、海外市場に進出している日本の製造企業69社からデータを収集し、段階的重回帰分析を実施した。その結果、マーケティング標準化と経営成果との間には、企業のアジリティ(積極性)が高いほどその正の関係が強化される可能性が示唆された。一方で、進出先国の市場ダイナミズムが高い場合、標準化が経営成果に与える影響は弱化することが明らかになった。

国際マーケティングの標準化・適応化戦略における理論的基盤が不十分であるとの指摘がある中、本研究では、組織の特性としてアジリティの役割に焦点を当て、標準化が経営成果に及ぼす影響を明確にした。この結果、国際マーケティングの研究領域において理論的かつ実務的知見を提示することができた。

著者関連情報
© 2024 国際ビジネス研究学会 All Rights Reserved.
前の記事 次の記事
feedback
Top