2026 年 37 巻 2 号 p. 12-19
電気式脱イオン水製造装置(EDI)は,電気エネルギーによりイオン交換樹脂を連続再生できるため,再生薬品を使用せず環境負荷を低減できる技術として急速に普及している。しかし従来のEDIでは,濃縮室で濃縮された炭酸が脱塩室へ拡散して処理水へリークし,処理水純度を低下させる課題があった。そこで本研究では,脱塩室へ拡散する炭酸の挙動を解析し,そのリークを抑制する新しい構造を開発した。この構造により,処理水への炭酸リーク量を低減するとともに,その電流依存性も解消し,高電流運転条件においても炭酸リーク量を極限まで低減することに成功した。本技術はオルガノ株式会社製「EDISTATMシリーズ」の高純度純水製造向けモデル「XP」に実装され,最先端超純水設備への導入が進んでいる。