日本イオン交換学会誌
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分離剤としてのイオン交換樹脂
―生体高分子物質の分析・分離精製用担体を中心として―
森山 弘之
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1999 年 10 巻 3 号 p. 123-127

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抄録
液体クロマトグラフィー (LC) は分析・分取精製手段の1つとして, 幅広い分野で利用されている。その中でも, イオン交換樹脂の歴史は長く, その利用方法, 対象物質は多岐にわたっており, 医薬, 臨床, 食品など様々な幅広い分野で利用されている。イオン交換樹脂は, 近年のバイオ, テクノロジーの急速な進展を支えるツールの1つとして, 特にタンパク質などの生体高分子物質の分析・分取に重要な役割を果たしている。LCでは, 分離目的により求められる物性は異なり, その物性と分離特性は密接な関係がある。タンパク質などの生体高分子物質分離用担体としてのイオン交換樹脂に求められる物性, 特に1) 粒子径, 2) 細孔径, 3) イオン交換基, 4) 分離基材について, 分離性能との関係について概説する。
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