2017 年 19 巻 3 号 p. 9-18
本研究では、認知症患者の外出支援におけるまち歩きの取り組みにおいて、まち歩きの行動を観察し、認知機能と行動特性との関係を明確にしたうえで、単独でのまち歩きを支援するための情報支援デバイスの情報提示に関する設計要件を提案する事を目的とした。方法は、道に迷った際に、既存のデバイスを用いて家(目的地)に到達できるかどうかを、経路選択の際の行動観察と視線行動計測によって調べた。また、アルツハイマー病特有の行動特性かを比較するために、若年健常者、高齢健常者での同様の実験を行った。その結果、経路選択成功率と視覚記銘能力には相関があることが示唆された。また、適した経路選択手法の設計要件として「現在地点から見た進路方向を常時矢印で提示すること」が経路誘導に適した情報支援の有効な要件であることを確認した。