周辺住民が日常的に利用可能な取り組みを提供している高齢者福祉施設を対象に、福祉サービス利用者と周辺住民との居合わせや参画の視点から地域に開かれた場を設けた高齢者福祉施設における環境設定を明らかにすることを目的とし、データベース検索等を用い39施設の事例収集・電話調査と15施設でのインタビュー調査を実施した。周辺住民へ日常的に設けられた付加機能・設置空間の特性を把握し、居合わせや参画のエピソードを収集し、居合わせや参画に影響をもたらす取り組みの傾向やその傾向を決定する要因を分析した。敷地面積が500m2未満の小規模施設は日常的にアウトリーチの取り組みが行われていた。居合わせや参画に介在する取り組みの性質は、発生場所の性質に大きく影響を受けていた。