日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会 2007年度年会
セッションID: K8-03
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K8:記載鉱物学
埼玉県小松鉱山から産するバナジウムを主成分とする鉱物
*山田 隆滝沢 実
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抄録
埼玉県小松鉱山は変成層状マンガン鉱床であり、これまでにバナジウムを含む鉱物として、フィアネル石やヴォレライネン石の産出が知られる。今回、新たにアンセルメ石とフランシスカン石が見つかった。アンセルメ石はときにフィアネル石と共存し、低品位鉱石中の割れ目に沿って暗赤色~橙赤色、ガラス~樹脂光沢の最長2mm程の柱状結晶として産する。化学組成は、Mn1.04V1.98O6/3.17H2O、格子常数(単斜晶系)は、a=1.316, b=1.011, c=0.698(nm), β=111.6deg.。 フランシスカン石は低品位鉱石中の割れ目を充填する黒色不透明脂肪光沢の鉱物。断口は不規則、条痕は暗褐色。化学組成は、Mn6.2(V0.5W0.020.48)Si1.8[O10.2(OH)4.5]。格子常数(六方晶系)はa=0.8150, c=0.4804(nm)。
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© 2007 日本鉱物科学会
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