日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会 2007年度年会
セッションID: U2-06
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U2:岩石・鉱物・鉱床学一般
南部アフリカ・リンポポ帯の超高温グラニュライトにみられるサフィリン + 石英 + 十字石組み合わせの形成過程
*角替 敏昭Ellis D.J.van Reenen D.D.
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抄録
リンポポ帯産の十字石を含む泥質片麻岩は主にざくろ石、斜方輝石、石英からなり、ざくろ石はサフィリン、石英、十字石、藍晶石、珪線石、斜方輝石、ルチルなどの包有物を含む。ざくろ石に直接包有される十字石はMgに富み、Mg/(Fe+Mg)=0.58に達する。十字石とざくろ石との境界線は不規則であり、その接触部にはサフィリン+石英シンプレクタイトが形成されている。このサフィリンおよび石英は細粒の十字石を含むことから、以下のような累進変成作用におけるサフィリン+石英の形成が考えられる。    St + Grt → Spr + Qtz + H2O この岩石は低いK含有量と高いMg/(Fe+Mg)比で特徴づけられる特殊な全岩化学組成をもち、石英に乏しい条件下でのざくろ石との反応により、十字石の周囲にサフィリン+石英が形成されたと考えられる。
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© 2007 日本鉱物科学会
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