日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会2008年年会
セッションID: R4-06
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R4:鉱物の記載・分析
セルシアン-キュムリ石共生による脈状ヒスイの生成条件の制約について
*下林 典正井上 真治
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抄録
鳥取県若桜地域から産したヒスイ輝石岩およびその関連岩を横切るヒスイ細脈中から糸魚川石を報告しているが、それらと共存するバリウム鉱物を再度検討した結果、セルシアンとキュムリ石とが共生していることがわかった。この細脈はヒスイ輝石の長柱状結晶が主体となっており、脈中の紋斑部に糸魚川石-パンペリー石のintergrowthした共生体が見られる。セルシアン-キュムリ石の共生はその紋斑部の周縁に沿って分布している。すなわち、セルシアンとキュムリ石の平衡共存とパンペリー石の出現とから、このヒスイ細脈の生成条件を絞り込むことができた。
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© 2008 日本鉱物科学会
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