日本鉱物科学会年会講演要旨集
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日本鉱物科学会2008年年会
選択された号の論文の236件中1~9を表示しています
S1:副成分鉱物から探る地球内部ダイナミックス
  • 小木曽 哲, 鈴木 勝彦, 鈴木 敏弘, 上杉 健太朗
    S1-01
    公開日: 2009/04/07
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    白金族元素は、地球内部におけるケイ酸塩と金属相が関与するプロセスを理解する上で有用である。しかし、白金族元素のマントル中での挙動には不明な点が多く、そのホスト相の存在頻度や成因についても未解明な部分が多い。我々は、放射光X線を用いたマイクロビームXRF分析により、マントルカンラン岩から微小な白金族元素含有相を発見した。発見した相の産状は、いずれも、硫黄を含む流体の存在の関与を強く示唆しており、マントル中での白金族元素の挙動に流体が大きな役割を果たしている可能性が高い。
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  • 苗村 康輔, 平島 崇男, Svojtka Martin
    S1-02
    公開日: 2009/04/07
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    近年、大陸衝突帯の深部を構成する超高圧変成岩やかんらん岩から「多相固体包有物」が発見され、それらは超臨界流体の化石だと解釈されている (Ferrando et al., 2005)。この超臨界流体こそ、沈み込みスラブからウェッジマントルへの物質移動を担っていると考えられている(Massonne, 1992)。本研究では、チェコ・ボヘミア山塊プレソビッツェかんらん岩から新たに見出した多相包有物の観察を通して、大陸衝突帯下の深部流体の性質に制約を与えたい。 チェコ・ボヘミア山塊にはかつての大陸衝突帯の深部を構成していた岩石が広く露出している。そこでは、大小さまざまのかんらん岩が地殻物質起源の高圧型クフェール・グラニュライト中に産する。我々は既にプレソビッツェかんらん岩の温度圧力経路を以下のように制約した:プレソビッツェかんらん岩は初期(Stage I)に高温(> 1020 ºC)のスピネル(±ザクロ石)かんらん岩であった。その後、かんらん岩は増圧して高圧のスピネルザクロ石かんらん岩(Stage II, 850-1030 ºC, 23-35 kbar)に変化し、後の減圧で多くのザクロ石はケリファイト化(Stage III, 730-770 ºC, 5-15 kbar)した (Naemura, 2008)。  プレソビッツェかんらん岩の主要元素はでMg, Crに富んでおり、このような性質は玄武岩質成分に枯渇したハルツバージャイト質のかんらん岩と酷似している。それにも関わらず、プレソビッツェかんらん岩には、金雲母、アパタイト、モナズ石、U-Th oxide、ハットナイト、ドロマイト、ジルコンなどが含まれている。これらの鉱物はマトリクスに単独で産することも多いが、高圧鉱物の包有物としても産する。また、クロムスピネル中には、上記の相が多相固体包有物として産する。多相固体包有物は、ホストスピネルに対して負の結晶面を示すことから、超臨界流体として取り込まれたと考えられる。構成鉱物がK, Ba, Sr, LREE, U, Thなどの可溶性元素に富んでいることも、多相固体包有物がもともと超臨界流体であったことを支持する。このような超臨界流体は、周囲のグラニュライトに代表される沈み込む地殻物質中の含水鉱物の脱水分解反応でもたらされた可能性が高い。講演では、副成分鉱物を用いたU-Th- total Pb年代測定(Naemura et al., 2008)や、超臨界流体の起源・進入時期についても論じる予定である。
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  • 石川 晃, Pearson D. Graham, 丸山 茂徳, Cartigny Pierre, Ketcham Richard A., G ...
    S1-03
    公開日: 2009/04/07
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    エクロジャイトを母岩とするダイヤモンドの成因に制約を与えるため、南アフリカロバーツビクター鉱山から発見された明瞭な層状構造を呈するエクロジャイトに対する岩石学的・地球化学的研究を行った。本試料は8400カラット/トンに相当する高いダイヤモンド含有量を示し、その分布は母岩を構成するざくろ石と単斜輝石の相対比率の変化に認められる層状構造と強く相関していることが判明した。従って、ダイヤモンドの結晶化と母岩の形成の間において成因的関連性があるのか、すなわちダイヤモンドが“交代作用起源”もしくは“火成作用起源”なのかを決定できる可能性がある。本発表では(1)X線CT法による岩石の三次元マッピング、(2)EPMAによる鉱物化学組成マッピング、(3)FTIRによるダイヤモンドの窒素含有率―凝集率の測定、(4)ダイヤモンドの炭素同位体分析の結果を用い、母岩とダイヤモンドの形成・進化過程について議論する。
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  • Daniel Joseph Dunkley
    S1-04
    公開日: 2009/04/07
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    Although U-Pb isotopic analysis of zircon is well established for constraining the timing of high-temperature geological events, chronological data are often open to multiple interpretations. However, dating is not the only tool in the microbeam analyst's kit; such methods have the unique ability to measure a variety of other elements (e.g. Ti, Hf and REEs), on a sub-30 micron scale, in polished sections that preserve paragenetic mineral relationships. Three unusual examples demonstrate the diagnostic value of such information. Microbeam analysis of zircon with diagnostic chemical and textural relationships to host lithologies makes the assignation of age data to geological events far from arbitrary.
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  • 外田 智千, Dunkley Daniel, Harley Simon, 横山 一己
    S1-05
    公開日: 2009/04/07
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    ジルコンやモナザイトなどの副成分鉱物中のサブグレイン(~5-20μm径)のU-Th-Pb年代測定は高温~超高温変成岩中に記録されている複雑な熱史に時間軸を入れるための信頼性の高い解析手段として広く用いられている。こうしたジルコンやモナザイトなどの年代値を解釈する際に、希土類元素の含有量や主要変成鉱物との間の元素分配値などは、ジルコン中のTiやルチル中のZr溶解度などとともに、結晶形態や内部構造による年代解釈を補完しつつ、より具体的に温度や圧力などの物理条件に結びつくデータとして注目を集めている。本講演では、高温変成岩中でのジルコンやモナザイトの挙動を共存するザクロ石との間の希土類元素分配その他の情報を用いて、放射年代値をザクロ石の形成ステージと結びつけつつ議論をおこなう。
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  • 河上 哲生
    S1-06
    公開日: 2009/04/07
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    大陸地殻の岩石、特に花崗岩質岩中においては、副成分鉱物が微量元素の貯蔵庫として存在する。貯蔵庫鉱物のうち、微量元素が鉱物の構造上主要な位置を占める(濃度がストイキオメトリーによって決まる)場合は特に重要である。その存在が、共存する他の鉱物中の当該微量元素濃度をバッファーする可能性があるからである。貯蔵庫鉱物が分解する場合、以下のような元素の再分配パターンが考えられる。(i)新たに生成した副成分鉱物が、当該微量元素の貯蔵庫として機能する。(ii)新たな貯蔵庫となる副成分鉱物は生成しないが、主要造岩鉱物に再分配される。(iii)いかなる鉱物にもほとんど分配されず、流体やメルトに分配される。副成分鉱物の利用により、従来見えなかった現象や制約条件が得られることが多々ある。副成分鉱物と、それに濃集する微量元素の挙動を取り込んだ議論が重要である。
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  • 小林 記之, 平島 崇男, 河上 哲生, Martin Svojtka
    S1-07
    公開日: 2009/04/07
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    ボヘミア地塊南部には、粗粒なザクロ石を含む泥質片麻岩が産している。泥質片麻岩のマトリクスの鉱物共生は、Qtz+Kfs+Crd+Sill+Bt+Grt±Pl±Splである。粗粒ザクロ石はCaに富むコアとCaに乏しいリムに区分され、コアがKyと共存していたとすると600℃, 14kbar、900℃, 22kbarが見積もれる。リムからマトリクスは、約850℃、約11kbarから5kbar以下に等温減圧している。粗粒ザクロ石のコアはCa, Yに富みMg, Pに乏しい。リムは逆の組成累帯構造を示す。リムはKyを含み、ややPに富むInnerリムと、Sillを含み、最もPに富むOuterリムに区分できる。コアには多数のアパタイト、モナザイトが包有されている。Innerリムには少量のアパタイト、モナザイトが存在している。Outerリムにはアパタイト、モナザイトが認められない。つまり、Outerリム が成長するまでに、リン酸塩鉱物は十分に溶融したと考えられ、最もPに富むOuterリムを形成したことが示唆される。この様なPの組成累帯構造は、Bt+Sill+Na Pl+Kfs+Qtz+phosphate±H2O=melt+Grt+Ca Pl +Rtの反応により形成されたと指摘されている。
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  • 飯塚 毅, Malcolm McCulloch, 小宮 剛
    S1-08
    公開日: 2009/04/07
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    西オーストラリア ナリヤー岩体の堆積岩(30億年前)には、冥王代ジルコンが含まれている。本研究では、その堆積岩中(5試料)のモナザイトの年代分析をレーザーアブレーション誘導結合プラズマ質量分析法を用いて行うことにより、堆積岩の起源をより詳細に知る事、及び堆積岩形成後の変成履歴に制約を与える事を試みた。その結果、これらの堆積岩が27-26.5億年前にかけて変成を被っている事、そして、堆積岩の起源に36億年前及び33億円前の花崗岩が含まれている事が分かった。また、これらの試料中で確認された最古のモナザイトは36億年前で、冥王代のモナザイトは確認されなかった。この結果は、冥王代ジルコンの母岩が花崗岩質ではなく、玄武岩-中性岩質であったために、モナザイトを含んでいなかったこと、または、花崗岩質でモナザイトを含んでいたが、36億年前以降の変成作用によって、それらが再結晶化したことを示唆する。
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  • 星野 美保子, 木股 三善, 西田 憲正, 清水 雅浩
    S1-09
    公開日: 2009/04/07
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    日本列島産のジルコンは、花崗岩に産出するHREE-Th-U-poorタイプと分化が進んだ花崗岩や花崗岩質ペグマタイトに産出するHREE-Th-U-richタイプに分けられ、これは高温形成(700℃以上)と低温形成(500℃以下)という生成温度の違いに起因する(星野他、2007:講演要旨)。一方、日本列島に特徴的に産出するHREE-Th-U-richジルコンは、変質したジルコンもしくは微小包有物を誤って分析してしまったことが原因と、Hoskin & Schaltegger (2003)により、指摘されている。そこで、本研究の目的は、希土類元素を多量に固溶したジルコンの化学組成分析と単結晶構造解析を行い、低温型ジルコンの存在を証明することである。研究試料としては、福島県石川町塩沢字竹之内の花崗岩質ペグマタイトに産出するジルコンを用いて、EPMAによる化学組成分析と単結晶四軸自動回折装置による結晶構造解析を行った。ジルコンの単結晶構造解析は、(Zr0.768, Hf0.055, Sc0.009, Y0.086, Dy0.005, Er0.005, Yb0.007, Th0.005, U0.022) (Si0.946, P0.054) O4という化学組成式に基づいて行われ、R因子は4.1%まで精密化された。本研究により、希土類元素が確実にジルコンの結晶構造中に固溶されていることが明らかになった。そのため、日本列島の花崗岩質ペグマタイトに固有的に産出するHREE-Th-U-richジルコンは、変質作用により生成されたのではなく、一連の火成作用下の500℃以下の低温条件で生成されたことが立証された。
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