NW Rota-1火山はマリアナ弧南部の活動的な島弧火山である。JAMSTECのROVハイパードルフィンによりふもとから山頂にかけて試料を採取し、主要元素、微量元素全岩組成、Sr, Nd, Pb同位体組成、EPMAによる鉱物組成分析をおこない、同時に溶岩およびスコリア中のかんらん石のメルトインクルージョンの測定をおこなった。メルトインクルージョンは玄武岩から安山岩(無水)の組成を持つ。含水量は1-6%の幅を持ち、5-6 %の含水量を持つものはマグネシアン安山岩組成である。全岩組成とメルトインクルージョンの組成を比較し、また鉱物組成分析からかんらん石と全岩との関係を明らかにし、NW Rota-1火山におけるマグネシアン安山岩マグマの役割と成因を議論する。