日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会 2010年年会
セッションID: R5-P07
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R5:岩石・鉱物・鉱床一般
鳥取県東伯郡湯梨浜町方面東郷鉱山産β-ウラノフェンのエネルギー分散γ線スペクトル
*山川 純次川瀬 雅也斎藤 直
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抄録
β-ウラノフェン, Ca(UO2)2(SiO3OH2)·5H2O は産出が稀な含水カルシウムウラン珪酸塩鉱物で,ウランに富む鉱物の酸化により生成すると考えられている。今回,鳥取県東伯郡湯梨浜町方面(かたも)に存在した東郷鉱山方面坑道(1966 年閉鎖)の内壁から1961 年(昭和36 年)4 月に採集されたサンプルについてエネルギー分散γ線スペクトルを測定し核種を同定したので報告する。γ線スペクトルの測定には,大阪大学ラジオアイソトープ総合センター豊中分館・測定室に設置されているγ線スペクトル測定装置を使用した。得られたγ線スペクトルの解析を定性的に行い試料中の放射性核種の同定を行った。その結果,238U 系列の核種のみが同定された。今後はこの試料の化学組成,IR スペクトル吸収特性,結晶構造などを検討し,東郷鉱山産β-ウラノフェンの鉱物学的特徴を検討して行きたい。
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© 2010 日本鉱物科学会
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