日本鉱物科学会年会講演要旨集
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日本鉱物科学会 2010年年会
選択された号の論文の258件中1~26を表示しています
S1:サブダクションファクトリー
  • 巽 好幸, 鈴木 敏弘, 羽生 毅, 広瀬 敬, 大石 泰生
    S1-01
    公開日: 2011/04/06
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    玄武岩質の初期島弧地殻から安山岩質の大陸地殻が作られると、必然的にマフィックな「反大陸地殻」(融解残査)が生産される。高圧実験の結果、反大陸地殻は全マントル領域で周囲の物質より高密度であることが示された。現存する大陸地殻量から推定すると、反大陸地殻はマントル最下部に灼250kmの層を形成する。これはD"に相当する。大陸地殻の平均的化学組成に基づいて、反大陸地殻の同位体比進化を検討すると、約30億年前から生成・貯蔵されてきた反大陸地殻が上昇過程でマントル物質を取り込むことで、マントルプルーム起源物質である地球化学的貯蔵庫の1つ(EM1)の特性を再現することが判った。大陸地殻の形成と反大陸地殻の集積は、サブダクションファクトリーの重要な仕事である。
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  • 溝淵 文彦, 栗谷 豪, 吉田 武義, 常 青, 木村 純一, 宮本 毅, 長橋 良隆, 谷口 宏充
    S1-02
    公開日: 2011/04/06
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    中国北東部では大陸プレート内部火成活動が活発であり、マントル遷移層に停滞する沈み込んだ太平洋スラブとの関わりが示唆されている。高圧実験や電気伝導度などの研究からは、停滞スラブ直上のマントルは水に富んでいる可能性が示唆されているが、その具体的な量は見積もられていない。そこで本研究では、中国北東部・龍湾産のアルカリ玄武岩マグマの生成条件を求めることにより、マグマ生成に必要なマントルの含水量を見積もることを目的とする。 熱力学的制約やREE組成などから求めたマグマ生成時の温度・圧力条件は1300~1310℃、深さ75~100kmであり、Adiabat_1phから計算した含水ソリダスによると、中国北東部下の上部マントルは220~600ppm程度の水を含むことが見積もられた。
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  • 平野 直人
    S1-03
    公開日: 2011/04/06
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    海洋プレートが沈み込む手前で活動するプチスポット火山は、様々な海域で活動している。そのような沈み込む手前のプレート上のプチスポット火山体は、沈み込むプレート本体の海洋地殻や、海山等の古い火山体よりも選択的に陸側に付加されていることが容易に想像できる。
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  • 吉田 武義
    S1-04
    公開日: 2011/04/06
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    新生代、東北本州弧における火山活動は、陸弧火山活動期、背弧火山活動期、そして島弧火山活動期に3分される。後期新生代、東北本州弧における火成活動史と構造発達史について、最近の成果をレビューし、東北本州弧の地殻構造が、これらの各期における火成活動、構造発達史と密接な関連を有していることを示す。
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  • 永尾 隆志
    S1-05
    公開日: 2011/04/06
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    九州の後期新生代火山活動の特徴や火山岩の化学的性質は,過去から現在まで九州が経験してきた様々なテクトニック・イベントを反映して極めて複雑である。・九州全域で輝石安山岩からなる広大な溶岩台地(“洪水安山岩”)が形成され,その化学的特徴は島弧火山岩の特徴を持ち主成分元素のみならず希土類を含む微量元素組成までもが非常に類似している。 ・南部九州では海溝側から背弧に向かってプレート内アルカリ玄武岩,プレート内ソレアイト,島弧玄武岩の順に配列する。 ・火山活動がおこった当時,プレートの沈み込みの影響がなかったとされている地域で,プレート内玄武岩と高マグネシア安山岩,プレート内玄武岩と島弧ソレアイトが共存する。 ・スラブが到達していないと考えられている背弧側でのアダカイト質岩の活動。 ・海溝側でNbの負の異常を示さない安山岩が活動したり,火山フロント上で,プレート内アルカリ玄武岩が活動している。 ・島弧安山岩の2倍以上の軽希土類元素が濃集した安山岩の存在,などである。
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  • 石渡 明, Ayalew Dereje
    S1-06
    公開日: 2011/04/06
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    小論では,構造環境が顕著に異なる3つの地域,即ちエチオピアの大陸リフト帯,日本海拡大初期の日本陸弧,そして伊豆海洋性島弧の流紋岩の化学組成を比較検討した.エチオピアと日本の陸弧の流紋岩は,地殻の年代や組成が大きく異なるにもかかわらず,一部の沈み込み帯特有の性質を除き化学組成がよく類似する.大陸リフト帯と日本海拡大に関連した日本陸弧の流紋岩はマントルプルーム起源玄武岩マグマの結晶分化作用で形成され,伊豆弧の流紋岩は若い苦鉄質地殻の部分溶融によって形成されたものと考えられる.
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  • 柴田 知之, 三好 雅也
    S1-07
    公開日: 2011/04/06
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    国東半島中心部に位置する両子山火山の主要元素・微量元素組成とSr・Nd・Pb同位体組成の分析を行った。その結果,両子山の初生的なマグマは,沈み込むスラブが部分溶融してできた珪長質なマグマであと考えることが可能であることが分かった。
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  • 土谷 信高
    S1-08
    公開日: 2011/04/06
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    沈み込み帯の火成岩類の成因には,沈み込んだ海洋地殻由来の成分(スラブ由来成分)が重要な役割を果たしていると考えられる.その場合のスラブ由来成分は,それぞれの沈み込み帯の条件によって様々な性質を示すはずである.本研究では,海嶺沈み込みによって形成されたと考えられる北上山地の前期白亜紀火成岩類と,海嶺拡大直後の沈み込みによって形成されたと考えられるオマーンオフィオライト中の後期火成岩類を例として取り上げ,それらに認められる沈み込み成分の特徴について議論した.その結果,北上山地の前期白亜紀火成岩類では,高圧下でのスラブメルティングによって形成されたアダカイト質メルトが重要な役割を果たしたと考えられる.一方,オマーンオフィオライト中の後期火成活動では,沈み込みの開始に伴って低圧下でスラブメルティングが起こった可能性が考えられる.
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  • 山口 佳昭
    S1-09
    公開日: 2011/04/06
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    東北―中部日本の島弧火山のカンラン石斑晶メルト包有物には硫化物が含まれ,初生マフィックマグマが早期に硫化物を析出してイオウを分別することが示される.早期の未分化のマグマが捕獲されたメルト包有物ではイオウ濃度が高く(> 3000 ppm),初生的な高いイオウ濃度を記録していると期待できる.
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  • 吉村 俊平, 中村 美千彦
    S1-10
    公開日: 2011/04/06
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    メルト包有物のH2O–CO2濃度分析から,地殻のマグマには深部起源のCO2流体が供給され,相互作用を起こしていることがわかってきた.このCO2輸送現象は“CO2フラクシング(fluxing)”と呼ばれ,現在,多くの火山で普遍的に起きている可能性が示されつつある.しかし,その具体的なメカニズム(CO2流量・時間・流動様式など)はほとんど理解されていない.本研究では,CO2フラクシングをシンプルな反応輸送過程としてモデル化し,数値シミュレーションを行うことで,その基本的な性質を解明しようとした.その結果,トータルで流れたCO2流体の質量と再平衡化時間の間に一定の関係があることがわかった.これと天然のメルト包有物のデータを組み合わせることで,CO2流体の流れの様式に制約を与えることが可能で,たとえばエトナ火山では,CO2流速は10-4 m/s程度と見積もられる.
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  • 中川 光弘, 若佐 寛子, 武田 研太郎
    S1-11
    公開日: 2011/04/06
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    大規模な噴火を起こすカルデラ火山では,大量の均質な珪長質マグマが存在すると考えられている。しかしながら、規模の大きな火砕噴火では珪長質マグマが複数共存する例がある。支笏カルデラでは、珪長質マグマとして流紋岩~デイサイトの3種類以上が存在し,それに加えてマフィックマグマとして玄武岩質安山岩マグマが存在した。摩周火山の火砕噴火期では、流紋岩質とデイサイト質という2種の珪長質マグマが同時に活動している。支笏および摩周の場合、珪長質マグマはSr同位体比でも明瞭に区別でき、両者は結晶分化の関係にはない。珪長質マグマの成因として、玄武岩質マグマを熱源とした地殻の部分溶融が想定されている。この場合、地殻物質の不均質性から、同位体比の異なる地殻物質が同時に溶融することが考えられる。このプロセスは大規模な溶融の場合に特に顕著であることが想定でき、カルデラ形成のような噴火では、普遍的な現象かもしれない。
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  • 長谷川 健, 松本 亜希子, 中川 光弘
    S1-12
    公開日: 2011/04/06
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    北海道東部の屈斜路火山における最大規模カルデラ形成噴火(KpIV)の推移を明らかにするため,野外調査と本質物質の岩石学的検討を行った.KpIVは,降下軽石(Pfa)とそれを覆う軽石流堆積物(Pfl)およびスコリア流堆積物(Sfl)からなる.Pfaの分布域は極めて小さく層厚も薄い.Pflはカルデラ周縁に分布するが,分布域の北西と南東側で岩相が異なり,北西側にのみ少量のスコリアが含まれる.Sflは,Pflの上位に侵食面を介し,北北東方向に限って認められる.PflとSfl中のスコリアはそれぞれ化学組成が異なる. KpIVの噴火推移は以下の通りである.Pfaを供給した噴煙柱は不安定で,噴火後すぐに火砕流が発生した.Pflの火口は北西と南東側に存在し,それぞれのPflは地形に制御されて流下した.最後期には,それまで優勢であった白色軽石が減少し,スコリアを大量に含むSflが,北北東方向のみに流れて噴火が終息した.スコリアを供給したマグマは北西火口側に偏って注入した.
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  • 三好 雅也, 柴田 知之, 長谷中 利昭
    S1-13
    公開日: 2011/04/06
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    阿蘇火山中央火口丘群に分布する複数の後カルデラ期噴出物試料について地球化学的特徴を示し,Aso-4火砕流堆積物の報告値との比較を試みる.後カルデラ期火山噴出物のうち,両輝石流紋岩,黒雲母両輝石流紋岩,両輝石デイサイト,無斑晶質両輝石安山岩,斑状両輝石安山岩,かんらん石両輝石玄武岩の微量元素およびSr-Nd-Pb同位体組成分析を行った.それら分析結果は,後カルデラ期に活動した多様なマグマが,微量元素組成が類似し同位体組成が異なる2つ以上のソースに由来する可能性を示す.後カルデラ期噴出物とAso-4火砕流堆積物の微量元素パターンはほぼ一致する.しかし,Aso-4火砕流堆積物の同位体組成が比較的均質であるのに対し,後カルデラ期噴出物のそれは幅広く,不均質である.上記結果は,後カルデラ期マグマが,Aso-4噴火後の残存マグマではなく,カルデラ形成後に新たに生成されたマグマである可能性を示す.
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  • 新村 太郎, 荒川 洋二, 三好 雅也, 柴田 知之
    S1-14
    公開日: 2011/04/06
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    阿蘇周辺地域に分布する先カルデラ期から後カルデラ期の火山岩を採取し,Sr, Nd同位体比および全岩化学組成の測定を行った.SrおよびNd同位体比のダイアグラム上において,前期先カルデラ期の噴出物の同位体比はSr比・Nd比が0.7040・0.51285(成分A)と0.7044・0.51270(成分B)付近の2つの領域に分かれる.後期先カルデラ期および後カルデラ期ではこれらの2つの領域の間にばらついた分布をする.間およびカルデラ期ではこれらの間の狭い領域に分布する.後期先カルデラ期以降の火山岩を作ったマグマは,前期先カルデラ期の2成分を作った物質が端成分となった,もしくはSr比が低い成分Aを作った物質に地殻物質が関与したと考えられる.また,間カルデラ期を含むカルデラ期と後カルデラ期の地球化学的特徴が大きく異なることから,後カルデラ期のマグマ形成プロセスはカルデラ期とは異なっている.
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  • 小林 哲夫
    S1-15
    公開日: 2011/04/06
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    鬼界カルデラのアカホヤ噴火(7.3 cal ka BP)では,大規模噴火に付随して生じた地学現象(地震に伴う諸現象・小規模噴火)の地質学的な証拠とテフラとの関係を調べ,噴火プロセスに時間軸を入れることができた.カルデラ噴火を考える上で重要な点は,カルデラ噴火の前に長期の休止期が存在するとは限らず,噴火前には珪長質マグマと他組成のマグマが共存していたことである. 姶良カルデラの現状は,アカホヤ噴火の前の数千年間の状況と酷似する.鬼界カルデラのモデルを考慮すると,主マグマ溜りには珪長質マグマが蓄積中で,安山岩質マグマは主マグマ溜りの周囲をすり抜け噴出していると考えざるをえない.カルデラ周辺の最近の地盤変動のパターンから,桜島火山の噴火とは関係なく,カルデラ深部では珪長質マグマが蓄積され続けており,現時点で数10 km3程度のマグマが蓄積されているものと推定された.
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  • 奥村 聡, 中村 美千彦, 土`山 明, 中野 司, 竹内 晋吾, 上杉 健太朗
    S1-16
    公開日: 2011/04/06
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    火山噴火の様式や強度の多様性を支配する要因の一つは,マグマからの開放系脱ガスである.島弧の珪長質マグマ中では,個々の気泡の移動がマグマそのものの上昇よりも遥かに遅い.そのため,地殻浅部における脱ガスは,連結して形成された気泡ネットワークや流動に伴うマグマの脆性破壊によって形成されたフラクチャーを通したガス浸透流によって引き起こされる.しかし,気泡ネットワークやフラクチャーの形成条件と, それらを含むマグマの脱ガス効率について定量的に示した研究はほとんど行われていない.我々は気泡ネットワークやフラクチャーの形成プロセスを実験的に再現し,組織の観察とガス浸透率の測定を行ってきた. 気泡ネットワークはマグマの流動と発泡度の増加に伴って形成された.それに伴いガス浸透率も上昇した.さらに,マグマの脱水が進むと(数百m程度の深度),流動に伴う脆性破壊が起こり,浸透的なフラクチャーが形成されることが分かった.これまでに明らかにされた,ガス浸透率を支配する主な要因はマグマの歪量と含水量である.これらはマグマ溜まり深度や火道径によって決定づけられているため,それらが噴火の様式や強度を支配している可能性がある.
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  • 佐藤 博明, 藤田 奈穂, 御堂丸 直樹, 徳永 有亮, 石橋 秀巳
    S1-17
    公開日: 2011/04/06
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    サブダクションファクトリーで生じる玄武岩質マグマの上昇・噴火過程の例を述べる.新富士火山の玄武岩質噴出物について,爆発的噴火の宝永スコリア,大室山火砕噴出物,非爆発的噴火の貞観青木ケ原溶岩流,大室山溶岩流,猿橋溶岩流,三島溶岩流等の岩石組織の検討を行った.宝永噴出物や,大室山の噴出物は斑晶に乏しく,それらは直接地下15km付近のマグマ溜りから直接上昇・噴火している可能性が強い.一方,貞観噴出物等の非爆発的噴出物では,斜長石が20〜30%含まれ,カンラン石,単斜輝石,斜方輝石斑晶を含む場合がある.これらの組織を検討すると,一旦マグマが浅所で脱ガスして結晶作用を生じた後に再度新鮮な揮発性成分に富むマグマの貫入・混合を受けた証拠を示している.富士火山の斑晶質溶岩の大半の斑晶は浅所でのマグマ脱ガスに伴うものであり,その結晶作用のタイムスケールの見積もりについても述べる.
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  • 鈴木 由希, 藤井 敏嗣
    S1-18
    公開日: 2011/04/06
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    噴火時のマグマ上昇過程で,噴火強度が決定される段階や条件を調べるため,富士火山湯船第二スコリア(2200年前)を研究した.石基マイクロライトの組織を手がかりに,マグマ減圧速度の噴火を通じた変化や,個々のマグマの減圧履歴を調べた.噴火初期 (a)から終期(e)までを通して見ると,噴火の強度とマグマの減圧速度に正の相関がある.噴火終期に向かい,同時期に噴出したマグマの減圧速度の多様性が大きくなる.これは,1)火道横断方向に速度勾配が発生したこと,2)噴火最盛期(b)の後に,マグマ溜りの過剰圧が減少し,これにより一部のマグマが火道をゆっくりと上昇したこと,による.最終的に,二つの要因で,噴火強度が決定された.一つ目は,マグマの減圧速度の変化に応じ,上昇するマグマから気相が分離する効率が決定されたことである.二つ目は,火道径の変化が,マグマの上昇速度と相まり,マグマの噴出率を決定したことにある.
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  • 嶋野 岳人, 井口 正人, 横尾 亮彦
    S1-19
    公開日: 2011/04/06
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    マグマ物質を直接かつ連続的に解析する方法の確立とそのデータに基づく噴火推移予測を目指し,我々は自動火山灰採取装置を中心とする連続自動噴出物採取システムの確立を行った。一方,マグマの火道上昇過程や爆発時の情報をマグマ物質から読み取り,火山活動の指標となる観測量を見出すため,様々な分析を行った。その結果,諏訪之瀬島火山では火山活動が活発で連続的に噴火しているときほど低石基結晶度,高発泡度の火山灰が放出され,活動度の低いときには高石基結晶度,低発泡度のものが放出されることが分かったため,これらの量比を指標にして活動度の評価を行った。また,桜島火山では,化学組成の時系列バリエーションから,比較的よく似ているが僅かに組成の異なるマグマが絶えず混合していることが示唆された。
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  • 藤縄 明彦, 伊藤 太久
    S1-20
    公開日: 2011/04/06
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    安達太良火山に共存する、ソレアイト(TH)、カルクアルカリ(CA)両マグマ系列は、互いに異なる親マグマに由来し、独立した進化過程を辿った事が明らかにされている。今回、本火山で,同時期噴出の両系列岩を選び、より精度を上げた岩石記載、層序に基づく、各マグマ供給系の時間変化を明らかにし、進化過程を比較検討した。 THマグマでは、連続的に積層した堆積物から、短時間内でのマグマ組成変化過程を検討した。岩石学的データは先行研究と調和的で,本系列岩が基本的に結晶分化で関連づけられる一方、噴出順序とマグマ組成との関係は単純ではなく、溜まり内の不均質、あるいは未分化マグマの混入の可能性が指摘される。 CA系列岩に特徴的な同源捕獲岩や不均質溶岩の岩石学的検討から、共通のマグマ源に由来するも,互いに結晶分化では関連づけられない2端成分マグマの混合過程が、本系列マグマの進化に効果的だったことが判明した。
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  • Masao Ban
    S1-21
    公開日: 2011/04/06
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    Scoriae of Z-To5 tephra in Zao volcano, NE Japan were formed by the mixing of three magmas: basalt with high-Mg (Fo〜81) olv and An-rich plg; basaltic andesite with Mg-rich opx (〜78, Mg#) and cpx (〜78, Mg#), lower-Mg olv (Fo〜78), and An〜85 plg; and andesite with Mg-poor opx (61-66, Mg#) and cpx (64-68, Mg#), and An-poor plg. The basaltic magma was formed by fractionation of Fo〜85 olv from a less differentiated magma during fast ascent from depth. The andesitic shallow magma chamber was heated by underplating of the basaltic magma, and then, the basaltic andesite magma was formed by mixing of the basaltic and andesitic magmas in the chamber. Textural and chemical evidence for the rapid growth of phenocrysts in the basaltic andesite magma suggests that the magma residence time was short.
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  • 中村 美千彦, 大槻 静香, 味喜 大介, 井口 正人
    S1-P01
    公開日: 2011/04/06
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    活動が活発化している桜島火山では,粗粒火山灰や豆石サイズの小岩片が山麓まで飛散している。噴出直後に採取されたそれらの試料には,通常の軽石や溶岩にはあまり見られない,以下のような特徴的な組織が見られた。(1)含水マグマの減圧脱水によるリキダスの急上昇と冷却によって生じた大きな過冷却条件での石基鉱物の急成長組織。火道内部の極端な低圧高温条件下に長時間置かれたことで結晶度が非常に高い。(2)低封圧下での結晶化による体積減少と脱水の進行によって生じた高い空隙率。(3)高温・高酸化状態での斑晶鉱物の離溶・酸化組織,および周囲のメルトとの反応組織 (4)(1)によって発生した空隙を流れる比較的高温の火山ガスから気相成長した鉱物 (5)比較的低温の火山ガスあるいは熱水から成長したと考えられる鉱物と,豆石様構造。これらの組織は,現在の桜島の火道内部物質の浸透率が高い状態にあることを示唆する。
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  • 斉藤 哲, 石川 正弘, 柴田 聡, 秋月 龍之介, 有馬 眞, 巽 好幸, 荒井 章司
    S1-P02
    公開日: 2011/04/06
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    海洋地殻~上部マントルが露出したものと考えられているオマーンオフィオライトの構成岩石について、その地震波速度を求め海洋地殻の岩石構造について検討を行った。本研究で求めたオマーンオフィオライトの岩石のP波速度と海洋地殻のP波速度構造と比較すると、枕状溶岩とドレライトのP波速度は海洋地殻第2層から第3層の速度に、斑れい岩類のP波速度は第3層の速度にそれぞれ相当する。 高速拡大域の海洋地殻第2層は溶岩層とシート状岩脈群を主体とすることが知られているが、オマーンオフィオライトの枕状溶岩とドレライトのP波速度計算値は海洋地殻第2層に比べてやや大きい。海洋地殻第2層の速度構造は地殻内の空隙の分布を反映している可能性がある。一方、斑れい岩類は、かんらん石などの有色鉱物の割合の増加に従い速度が上昇する傾向がみられたことから、第3層内のゆるやかなP波速度の上昇は、有色鉱物量比の増加によるものと考えられる。
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  • 遠藤 大介, 荒川 洋二, 大鹿 淳也, 新村 太郎, 森 康
    S1-P03
    公開日: 2011/04/06
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    伊豆弧北西部に位置する新島は、流紋岩主体の火山で、一部に玄武岩質噴出物を伴っている。今まで、一色(1987)、Koyaguchi (1986)、松井他(2009)などの研究があるが、各種マグマの起源や成因に関しては、必ずしも明瞭にされていない。本研究では、鏡下観察、各種鉱物の化学組成、全岩主化学組成、微量元素組成、およびSr-Nd同位体組成の分析を用い、マグマの起源や生成過程について推定を試みた。その結果、マフィック斑晶鉱物による4タイプに分類される流紋岩は、起源マグマの違い、およびマグマ混合等により説明が可能であることが明らかになった。また玄武岩(および包有物)は、流紋岩類と比較しSr同位体比に違いが見られ、起源物質の違いが示唆された。また、従来から報告のあるトーナル岩、新たに確認された花崗岩、はんれい岩捕獲岩の鉱物組成や、元素・同位体組成の特徴を基に、流紋岩、玄武岩類との比較研究を試みた。
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  • 大鹿 淳也, 荒川 洋二, 遠藤 大介, 新村 太郎, 森 康
    S1-P04
    公開日: 2011/04/06
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    伊豆ボニン島弧北部、伊豆半島南端に位置する南崎火山は0.43Maにベイサナイト質溶岩を噴出した。ネフェリンの存在など島弧的でない岩石学的、地球化学的特徴は以前より知られている。噴出物は塊状溶岩、層状溶岩、スコリアに分かれる。全岩化学組成は未分化なマグマを示唆する。しかし、Sr, Ba, Ti, Zr組成には噴出物による違いが見られ、部分溶融の程度の違いが反映していると考えられる。微量元素、希土類元素組成および鉱物組み合わせ(かんらん石+単斜輝石)は起源物質がカーボナタイト質マグマに汚染されたマントルであることを示唆している。
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  • 葛巻 貴大, 大場 司
    S1-P05
    公開日: 2011/04/06
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    栗駒火山南麓周辺では,カルデラが密集しカルデラクラスターを形成しており,その周辺にはこれらカルデラ起源の火砕堆積物が広く分布している.これらのうち,新第三系の小野田層中の火砕堆積物は層序が未確定であり,年代値・岩石学的特徴も報告が少ない.本研究では,これらの層序・岩石学的特徴および新たに2試料の年代測定値を報告する. 小野田層中の火砕堆積物は下位より,湯浜凝灰岩,縮沢凝灰岩,鵙目凝灰岩,東昌寺沢凝灰岩である.湯浜凝灰岩,縮沢凝灰岩,東昌寺沢凝灰岩は,主に火砕流堆積物からなり,鵙目凝灰岩は下部の降下堆積物と上部の火砕流堆積物からなる.これらの凝灰岩は,IUGSによる分類に従うと,東昌寺沢凝灰岩はデイサイト,その他の凝灰岩は流紋岩に分類される.また,K-Ar年代測定結果として,縮沢凝灰岩について1.00±0.06Ma,東昌寺沢凝灰岩について0.87±0.21Maが得られた.
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